2つのイード 先日はイスラーム教の祝祭であるイードが開催されました。イードはイスラーム暦で2回行われるため、2つのイードの違いを簡単にまとめてみます。まず両方のイードに共通することは、どちらもイスラーム教徒にとって重要な祭りであること、そして祝祭日はイスラーム暦(太陰暦)に従って決められる為、太陽暦での日付が毎年11日ほどずれていくことです。またイスラーム圏ではこれらの日には3~7日の休暇を取る人が多いですが、日本国内の多くのイスラーム教徒は1日限りの休みにすることがほとんどです。以下、それぞれのイードの特徴を書いていきます。 Eid-ul-Fitr(イード・ウル・フィトル)イスラーム暦の10月1日に行われます。こちらは前月(ラマダン)の断食を完遂したことを皆で祝う祭りです。この日は家族や親戚が集まり、食事をするなどして過ごします。日本のお盆やお正月のような雰囲気です。 Eid ul-Adha(イード・ウル・アドゥハ)イスラーム暦の12月10日に行われます。こちらは一神教の故事になぞらえ、牛や羊などを神に捧げます。日本語では「犠牲祭」と訳されます。この日は一般の家庭でも生きたままの羊や山羊を購入し、自らの手で解体して家族や近所に料理を振る舞うことが一般的です。裕福な家庭の場合は牛やラクダを購入するケースもあります。